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原題は「THE GIVING TREE」。つまり与える木、寛大な木という意味でしょうか。作者はシェル・シルヴァスタイン。写真を見ると、ひげ面で、アーティスト系と言えるかもしれませんが、絵本作家というイメージではない風貌です。シェル・シルヴァスタインは他にも有名な「ぼくを探しに」という作品でも独特の世界を表現していますが、非常に奥の深い作品を創造する絵本作家です。
さて、この「おおきな木」はテーマとしては「無償の愛」ということになると思います。木はりんごの木です。そしてある子どもと大の仲良しでした。子どもは木登りをしたり、枝にぶらさがったり、実であるりんごを食べたりしました。
子どもは成長するにつれて、当然ですが、考え方が変化します。自分本位に自分の欲求を満たすためにりんごの木から順番に欲しいものを持っていきます。実であるりんごをすべてもいでしまいます。枝も切り落とします。木の幹までも切り倒してしまいます。それでも、木は失望するどころか、それを喜びに感じます。「与えることのよろこび」なのです。
正直なところ、「現実離れ」していると感じる人も多いでしょう。自分の身を壊してまで貫く「無償」さは、人間にはあまりにも困難です。そこまで人間は強くなれないと思います。
では、作者のシェル・シルヴァスタイン氏はこの作品を通して、何を言いたかったのでしょうか?何を読みとってほしいと思ったのでしょうか?あまりにも厳しい「無償の愛」でしょうか?
きっと、この絵本を読んだ方は、読後にそれぞれに思うことがあるでしょう。自分自身を恥じることもあるでしょう。心がちょっぴりチクチクするかもしれません。それでも何かを感じること…それが大切なのではないでしょうか。とても奥深い名作絵本です。
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