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黄色い表紙に左右不揃いのオーバーニーソックスを履いた女の子が馬を持ち上げている何とも不思議な表紙。どこかで見かけたことがある人も多いのではないでしょうか?
そう、彼女は世界一強くて力持ちのスーパーキッズ「ピッピ」です。ネットで調べたところ、本名はピッピロッタ・タベルシナジナ・カーテンアケタ・ヤマノハッカ・エフライムノムスメ・ナガクツシタ (Pippilotta Viktualia Rullgardina Krusmynta Efraimsdotter Langstrump)…まるで落語でおなじみのじゅげむのごとく長い名前だそうです。
お話もまさに奇想天外のハチャメチャぶりです。ある日トミーとアニカという2人の子どもが住む家のとなりにある「ごたごた荘」という空家に一人の女の子が引っ越してきます。たった一人ですが、何と大きな本物の馬を持ち上げて引っ越してきたのです。しかもその馬の尻尾には小さなおサルがつかまっています。彼女にはお父さんもお母さんもいません。たった一人です。でも、ものすごく力持ちで、お金持ちです。
それがピッピです。仲良しになった3人は食べたり遊んだりします。そしてある日町にやってきたサーカスに行き、そこでピッピは世界一の怪力男・アドルフをやっつけ、綱渡りもスイスイこなし、ウマ乗りも簡単にこなしてしまいます。
忍び込んできた泥棒も簡単に退治して、泣き出した泥棒に金貨を1枚ずつ渡してあげたりもします。気は優しくて力持ち・お金持ち…長くつ下のピッピはそういう女の子なのです。
この絵本自体は1947年にスウェーデンで出版されたものの日本語版です。その2年前の1945年に同じくスウェーデンで児童文学として「長くつ下のピッピ」が刊行され、子どもたちの圧倒的人気を得て、ピッピのお話をもっと小さい子どもたちにも楽しんでもらいたいと絵本になったのだそうです。
訳者あとがきの欄でも記載されていますが、ピッピがあまりにも従来の絵本の主人公とは異なるために、当時の大人からは批難もあったようです。しかし、子どもたちには絶大な人気を誇り、子どもたちには大切な友だちになったのだそうです。
確かに絵本の主人公としては「異端」ではあります。でも絵本にはいろいろな世界があり、そこに住む住人もいろいろなのですから、こういうピッピみたいな「風変わりな」女の子が存在することもまたひとつの楽しい世界なのです。
いわゆる「いい子」ではないかもしれませんが、やっぱりピッピという女の子が世界中の子どもたちから絶大な支持を得る理由が、きっと実際に絵本をご覧になればわかるのではないでしょうか。是非ご覧になってみてくださいね。
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