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発掘えこひいき絵本紹介
■このコーナーでは管理人が独断でえこひいきするおすすめの1冊を不定期にピックアップしてご紹介します。もしかしたらあまり皆さんには知られていない絵本もあるかもしれませんが、「隠れた名作・傑作」絵本発掘を目標にご案内します。表紙画像もしくはタイトル名をクリックすれば、ご注文ページにジャンプします。

くちばし/福音館書店

 くちばし 
 
くちばし ●文/ビアンキ●絵/薮内正幸●訳/田中友子●福音館書店刊●1,296円(税込)

※本のタイトル文字か表紙画像をクリックするとアマゾンのご購入ページにジャンプします。

 サブタイトルに「どれが一番りっぱ?」と記され、表紙にはいろいろな鳥の横顔が描かれています。鳥についての知識がまったくない筆者には登場してくる鳥がどんなものなのかすら、まったく知らないことばかりですが、そうした知識などなくても、くちばし比べをして展開するお話はその鳥の特徴を知りつつ、抵抗なく読める絵本です。

 学習絵本的かもしれませんが、特にそうしたことを意識せずに楽しめます。ナビゲート的な役割を果たすのはヒキタという鳥で、ほっそりとしたくちばしを持つヒキタという鳥は、枝に止まって、ハエやチョウが飛んでくるとさっと飛び上がり、あっという間につかまえて飲み込みます。

 そんなヒキタは近くの木に止まっているシメという鳥に自分のくちばしでは限界があって疲れてしまうと愚痴をこぼします。それを聞いたシメは自分のくちばしなら大きく、頑丈なサクランボの種だって簡単に噛み砕けると自慢します。

 と、その会話を聞いていたイスカという鳥が、自分のくちばしなら上下がくいちがいになっているからマツの実だってほじくり返せると自慢します。ヒキタが感心していると、今度は沼にいたタシギという鳥が自分の長くてまっすぐなくちばしを自慢します。

 このように次々に違う鳥が会話を聞いていて、自分のくちばしがいかに優れているのかをアピールして登場してくるのがこの絵本の展開です。ソリハシセイタカシギ、ダイシャクシギ、ハシビロガモ、ヨタカ、ペリカン、アカゲラなど、次々とほとんど聞いたこともない学名の鳥たちが登場して、自分のくちばしの優秀さをアピールします。

 絵が図鑑のようにとても丁寧に精密に描かれているので、その鳥を知らなくてもアピールする特徴は充分に理解できます。自分にはないいろいろな特徴を持ったくちばしの鳥たちの自慢を聞いて、ヒキタは一体どのくちばしが一番りっぱなのだろうか?と悩みます。なるほど〜、いろいろな鳥がいるもんだなぁ〜などと筆者も図鑑で勉強するかのごとく読んでいましたが、次のページの意外さに正直なところ戸惑ってしまいました。

 次に現われたのは鋭いくちばしを持ったオオタカです。筆者は今までの展開から、当然ながらこのオオタカが自分の立派なくちばしを自慢するのだと思いました。多分、ここまで読んだ方ならほとんどの人が推測することでしょう。「本当に立派で、一番のくちばしは私のくちばしだよ」とオオタカが自慢するのだと思いました。

 ところがこのオオタカは頑丈な爪でヒキタをつかむと、あっという間に飛び去ってしまったのです。くちばし自慢で集まっていた鳥たちは、「あのくちばしで引き裂かれたら大変だ!」とあっという間に逃げ去りました。

 そして次のページ…ない!これでおしまいです。えっ?筆者は唖然としました。ページをめくり損ねたのだろうか?と何度か存在しないページを探しました。これで終わり?え〜?オオタカに連れ去られたヒキタはどうなっちゃうの?そう思わずにはいられない結末です。

 それまで登場してきたいろいろな鳥は自分のくちばしを自慢し、セリフがありましたが、突然舞い降りたこのオオタカにはひと言もセリフもなく、ヒキタを掴んで飛び去ってしまったのです。どう考えてもいい方向には考えられない結末ではないでしょうか?作者の意図は?ヒキタはどうなってしまったのでしょう?

 正直に感想として書きますが、それまでへぇ〜、こんな鳥もいるんだ〜と悠長に学習していた気分が一気にすっ飛んでしまいました。何とも言えない後味が残ってしまいました。願わくば、オオタカがヒキタに本当に立派で一番のくちばしは自分のようなくちばしのことを言うんだよ…とやさしく教えているのだと思いたい気持ちです。


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